1988年09月10日発売

デューイ倫理学の形成と展開

行安 茂 著

A5判 箱入り上製カバー装  294頁
定価:本体3,000円+税
ISBN 4-7531-0143-6 C0010
※箱は多少汚れあり。(中身は綺麗です)
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第一部はデューイ倫理思想の形成を考察したものであり、著者の今までのグリーン研究の続編ともみられる部分である。第二部は、デューイ倫理学の展開過程を、かれの主要著作を歴史的に検討することによって明らかにしたものである。その際、著者はデューイの方法論とかれの「自我実現説」の批判とに焦点を置きながら、かれの新しい自己実現の倫理学の問題を明らかにした書である。

【目次】
第一部 デューイ倫理思想の形成
第一章 グリーンとイギリス理想主義運動
 一 はじめに
 二 グリーンとE・ケアド
 三 グリーンの弟子――R・L・ネットルシップとH・S・ホランド――
 四 A・トインビー
 五 グリーンの教育運動
第二章 G・S・モリスとイギリス理想主義
 一 はじめに
 二 モリスとイギリス理想主義
 三 モリスの人と思想
 四 デューイと理想主義
第三章 デューイと自然科学
 一 はじめに
 二 精神と身体
 三 有機体と自然
 四 進化論の問題点
第四章 ヘーゲル主義のデューイへの影響
 一 ヘーゲルのデューイへの影響
 二 アメリカにおけるヘーゲル主義運動
 三 グリーンのデューイへの影響とその限界
 四 ケアドの哲学的方法とデューイの方法
第五章 デューイの功利主義批判
 一 快楽と活動との区別
 二 快楽は基準となりうるか
 三 何が動機となるか――自我・性格の問題――
 四 「実験的観念論」の立場――功利主義批判の成果――
第六章 グリーンとデューイ
 一 はじめに
 二 理想の役割
 三 自己実現の二つの側面――目的と手段――
 四 グリーンの「自我実現説」――理性と欲求とを中心にして――
 五 デューイの自己実現――グリーンとの比較において――
第七章 デューイ価値論の特色
 一 はじめに
 二 グリーンの価値論とその問題点
 三 目的と手段との関係
 四 価値判断の問題
 五 価値と事実
 六 行為の合理化と道徳的価値の問題
 七 価値と宗教的態度
第二部 デューイ倫理学の展開
第一章 デューイ倫理学の展開
 一 イギリス理想主義運動のデューイへの影響
 二 デューイの功利主義批判
 三 カント倫理学の問題点
 四 デューイ倫理学の基礎
 五 「自我実現」から「成長」へ
第二章 初期デューイ倫理学の方法 ――衝動の組織化を中心として――
 一 はじめに
 二 衝動と行為
 三 自由と責任――衝動との関連性――
 四 行為の基準――その形成過程――
 五 デューイの方法――改造とその背景――
第三章 中期デューイ倫理学の展開
 一 ヘーゲルとデューイ
 二 成長としての道徳の起源
 三 二元論の克服
 四 過程としての成長
 五 現在の活動としての善
第四章 後期デューイの方法 ――実験的探究を中心として――
 一 デューイの自然観と「実験的探究」の方法
 二 実験的探究の方法
 三 新しい自己実現の試み ――関心の拡大――
 四 習慣形成と自我の拡大
 五 デューイの直覚主義
第五章 デューイにおける宗教と経験
 一 宗教とは何か
 二 宗教と芸術との関係
 三 経験とは何か
 四 宗教と経験との関係
 五 神と経験
 六 むすび
第六章 デューイ価値論の中心問題 ――価値判断を中心として―― 
 一 はじめに
 二 デューイ価値論の出発点
 三 価値の選択と適応
 四 道徳的価値判断の問題
 五 価値と想像
 六 二つの価値判断
 七 事実と価値
 八 むすび
付論
一 明治中・後期におけるデューイの受容と倫理学界の動向
     ――綱島梁川を中心として――
 1 梁川の時代と英米思想の導入
 2 中島徳蔵のデューイ研究
 3 梁川の「道徳的理想論」とデューイの影響
 4 梁川の自己実現と宗教
 5 「丁酉倫理会」の発足とF・アドラーの「倫理教化運動」
二 故S・M・エイムズ教授を回想して
 1 エイムズ教授の来日
 2 エイムズ教授との出会い
 3 エイムズ教授の素顔
 4 「デューイ研究センター」と「モリス・ライブラリ」
 5 エイムズ教授のデューイ研究
あとがき
人名索引
 

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