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  2008年09月30日発売

明治国家の精神史的研究
〈明治の精神〉をめぐって

鈴木徳男・嘉戸一将 編

四六判 上製カバー装 288頁
定価:本体2,800円+税
ISBN 978-4-7531-0265-5 C3020  
本書は、明治の精神史を140年に亘る日本の近代化のプロセスとして、〈近代化〉が極点に達した今日の「グローバル化」時代から再考する論文集。夏目漱石の『こころ』に描かれた〈明治の精神〉というキーワードを起点に、法制・撤兵・戯作・歌学の各方面から光を当てた研究成果。

【編者紹介】
●鈴木 徳男 (すずき のりお)
1951年生まれ。相愛大学人文学部教授、兼人文科学研究所所長。
主な業績:『続詞花和歌集の研究』和泉書院、『俊頼髄脳の研究』思文閣出版、『冷泉家時雨亭叢書第79巻俊頼髄脳』朝日新聞社
●嘉戸 一将 (かど かずまさ)
1970年生まれ。相愛大学人文学部専任講師、兼人文科学研究所研究員。
主な業績:『西田幾多郎と国家への問い』以文社、「明治期における「行政」の概念――有賀長雄の場合」(『社会システム研究』第4号)、「正統性と〈理解〉――井上毅と法・行政の礎(1)(2)」(『日本文化環境論講座紀要』第3号、4号)

【執筆者紹介】
●鳥井 正晴 (とりい まさはる)
1947年生まれ。相愛大学人文学部教授。
主な業績:『明暗評釈 第一巻 第一章〜第四十四章』和泉書院、鳥井正晴・藤井淑禎編『漱石作品論集成 第十二巻 明暗』桜楓社、鳥井正晴監修・近代部会編『『明暗』論集 清子のいう風景』和泉書院
●長谷川 精一 (はせがわ せいいち)
1960年生まれ。相愛大学人間発達学部教授。
主な業績:『森有礼における国民的主体の創出』思文閣出版、「森有礼の天皇論」(社会思想史学会『社会思想史研究』第23号)、《“Saisho-ron”(Discourse on Wives and Mistresses)by Arinori Mori》 (Lifelong Education and Libraries,No.1,Marth 2001,Department of Lifelong Education and Libraries,Graduate School of Education,Kyoto University)
●山本 和明 (やまもと かずあき)
1962年生まれ。相愛大学人間発達学部教授。
主な業績:山本和明他編・野崎左門著『増補 私の見た明治文壇2 東洋文庫760』平凡社、「近代戯作の〈近代〉」(神戸大学文芸思想史研究会『近世と近代の通廊』双文社出版)、「円朝速記本流転」(「新日本古典文学大系」明治編月報2008、岩波書店)

【目次】
揺らぐ近代――序にかえて  鈴木徳男

「明治の精神」――その典拠と、漱石の認識  鳥井正晴
一 『こ?ろ』が語る、天皇崩御と乃木殉死
二 『こ?ろ』が語る、「明治の精神」
三 次世代の反応
四 明治国家の「官費留学生」――政府の君に託したるは(?外)、
          感銘を帯びて遠く海を渡れる主意(漱石)
五 広田先生の「夢」の話――近代の大なる代償

「忠君」と「愛国」――明治憲法体制における「明治の精神」  嘉戸一将
はじめに――明治憲法体制における忠誠の問題
一 問題の所在
 (一) 「忠君愛国」とは何か
 (二) 西洋における忠君と愛国
 (三) 日本における忠君と愛国をめぐって
二 忠誠観念の制度化という問題
 (一) 啓蒙思想家と「忠君」
 (二) 明治憲法制定と「愛国」
三 明治憲法体制と紐帯
 (一) 明治憲法解釈における紐帯
 (二) 国民道徳論と個人主義をめぐって
結びに代えて

福沢諭吉における兵役の「平等」――徴兵論と兵役のがれの間  長谷川精一
はじめに
一 福沢諭吉の徴兵論
二 福沢親子の「徴兵逃れ」
三 兵役税の提案
四 兵役義務と兵役税
五 兵役義務の「崇高性」

結末の行方――黎明期明治戯作の位相  山本和明
一 転ぶ戯作者
二 周縁の状況
三 解き放たれた戯作
四 貫通する稗官魂
五 疲弊と困惑
六 法綱、頭上に覆ふ
七 彷徨ふ結末
八 江戸戯作の復権
九 戯作のゆくへ
十 一つの夢想

近代歌学の出発――竹柏園と博文館  鈴木徳男
はじめに――肯定的に価値づけられた明治
一 明治一〇年代
二 明治二〇年代
三 日本歌学全書
四 博文館
五 竹柏園の業績
おわりに――和歌研究の現在

あとがき  嘉戸一将
 

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