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  2010年09月10日発売

永井荷風の批判的審美主義
特に艶情小説を巡って

鈴木 文孝 著

A5判 上製カバー装 488頁
定価:本体4,700円+税
ISBN 978-4-7531-0281-5 C1095 
老荘と仏教を混和した宋以後の中国思想と、19世紀ロマンチズムとそれ以後の個人主義的芸術至上主義の西洋思想。この隔絶した思想を体得した荷風の作品世界を『腕くらべ』などの艶情小説を中心に読み解く。

【著者紹介】
鈴木 文孝 (すずき ふみたか)
1940年生まれ。1963年東京教育大学文文学部卒。文学博士、現在、愛知教育大学名誉教授。著書に『カント研究』(以文社、1985年)『カントとともに』(以文社、2009年)翻訳にマックス・シェラー『超越論的方法と心理学的方法』(白水社、1976年)など。

【目次】
凡例
序論
第一章 文化勲章受章者 永井荷風
 第一節 文化勲章受章の決定から受賞まで
 第二節 「朝永博士原子物理学のはなし。」
 第三節 文化勲章受章の理由
 第四節 荷風にとっての『断腸亭日乗』の重要さ

第二章 『腕くらべ』についての考察のためのプレリュード 一
 第一節 『断腸亭日乗』を手元に置いて『?東綺譚』を繙く
 第二節 荷風と銀座――『?東余譚』執筆への道程
 第三節 文明批評における転回――『花火』に即して

第三章 『腕くらべ』についての考察のためのプレリュード 二
 第一節 『日和下駄』について
 第二節 『新橋夜話』について
 第三節 『散柳窓夕栄』について

第四章 『腕くらべ』についての考察
 第一節 駒代という女性
 第二節 駒代と尾花家の朋輩たち、そして、十吉姐さんのこと
 第三節 荷風の芸事観について――『雨瀟瀟』とその周縁
 第四節 吉岡という男性
 第五節 尾花家の息子たち、そして、山井という文士
 第六節 倉山南巣という作家
 第七節 新橋尾花家、呉山老人のこと
 第八節 力次によって図られた、駒代の君龍との「腕くらべ」

第五章 『おかめ笹』についての考察
 第一節 『腕くらべ』との対比における『おかめ笹』
 第二節 『おかめ笹』の主人公・鵜崎巨石と芸者・小花との馴れ初めの物語
 第三節 鵜崎巨石の懐具合、豊かに
 第四節 『おかめ笹』における、諷刺としての社会批評

第六章 『つゆのあとさき』についての考察
 第一節 谷崎潤一郎の論評
 第二節 カッフェーの女給の隆盛期
 第三節 女給・君江、そして、松崎老人のこと
 第四節 清岡進の父、そして妻――鶴子のフランスへの旅立ちまで
 第五節 「つゆのあとさき」あれやこれや

第七章 『日かげの花』についての考察
 第一節 種子と重吉
 第二節 重吉とお千代
 第三節 お千代の、私娼への転落
 第四章 お千代が杉村の妾に収まる、滑稽譚
 第五章 おたみのこと、そして、おたみの庇護者・塚山氏のこと
 第六節 次章への移り行き

第八章 『?東綺譚』についての私観

第九章 近代文学の巨匠と素粒子物理学の巨匠との接点を求めて
 第一節 青春期の荷風の落語家修業
 第二節 『雪の日』について
 第三章 朝永振一郎博士が研究を始められた頃
 第四節 くりこみ理論について
 第五節 落語の醍醐味

結び 
 

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