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   2013年04月18日発売

海賊ユートピア
背教者と難民の17世紀マグリブ海洋世界

ピーター・ランボーン・ウィルソン 著
菰田 真介 訳

四六判 並製カバー装 304頁
定価:本体2,600円+税
ISBN 978-4-7531-0311-9 C0010
          海賊たちは、いまだにわれわれと共にある!

17世紀の北アフリカ、そこにはキリスト教の背教者=海賊たちが生み出した共和国があった。イスラームに魅せられ独自に進化した「裏切り者たち」のコミュニズムとアナキズム、その先駆的かつ躍動的な文化・統治・生を、「社会レジスタンス」の可能性として現代に鮮やかに蘇生させる、「危険な物狂いたち」のための反社会宗教史。伝説の書『T.A.Z.一時的自律ゾーン』のハキム・ベイが別名義で解き放つ、惜しげない「真の贅沢」に向けた「荒ぶる航海」!

本書は、海賊史のなかでも、近代を準備しイギリス・スペインの覇権を支えたような海賊たちではなく、17世紀モロッコの、サレーラバト地域を拠点とした海賊、主にキリスト教からの背教者、あるいはそこから迫害された人々に焦点をあて、またそれが著者の先駆的な歴史の掘り起し作業(手法)とも相侯って、極めてユニークな本となっていると思います。
本書の帯文には、そうした海賊のマイナー性を名指し、「裏切り者」、「危険な物狂い」といった物々しい言葉が並んでおりますが、本書のもう一つのテーマとして昨今もてはやされる“流動化”が、一方で社会や個々人の硬直化をもたらすようなジレンマが続くなか、“社会的遠心力として海賊的パッション”をいかに現代においても想像(=創造)しうるのか、ということを、著者をはじめ、訳者、編集側からの問題提起として込めました。
他に類を見ない博識をもつランボーン・ウィルソン(ハキム・ベイ)の世界をぜひお楽しみ下さい。                                 (編集部より) 

☆ 書評 ☆ 「図書新聞」2013年08月31日(土) 白石嘉治氏 評
☆ 書評 ☆
 「読売新聞・朝刊」2013年07月21日(日) 星野博美氏 評 

【著者紹介】
ピーター・ランボーン・ウィルソン (Peter Lamborn Wilson)
1945年生まれ。ニューヨーク在住。60―70年代にインド、イランなどに長く滞在し、イスラーム異端思想への造詣が深い。
日本語の翻訳された書籍に、(ハキム・ベイ名義として)
『天使』(平凡社・1995)、『T.A.Z.一時的自律ゾーン』(インパクト出版会)、思想誌『VOL』01号に論文「アヴァン・ガーデニング」(以文社・2006)、『VOL』04号にインタビュー「海賊アナキズムの詩学」(以文社・2011)など。 

【訳者紹介】
菰田 真介 (こもだしんすけ)
1985年生まれ。愛知県出身。大学を卒業後、2012年秋から、愛知の実家を拠点に活動するフリーの研究者。翻訳論文にガブリエル・クーン「髑髏旗の下の生」(『現代思想』2011) 

【目次】
荒ぶる航海
海賊とマーメイド
トルコ人になったキリスト教徒
暗殺による民主主義
チンピラ連中
チュニスの雪花石膏宮殿(アラバスター)
サレーのムーア人共和国
ムラド船長とボルティモア略奪
海賊カレンダー
海賊ユートピア
「厄介なトルコ人」と呼ばれたオールド・ニューヨークのムーア人海賊
――クリストファー・ヒルを追慕して

訳者解題 ラバト・サレー海賊の反社会的可能性 
 
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