在庫はあります。 
ご購入はこちらから 
Honya Club.com
 2015年06月18日発売

戦後日本の社会思想史
近代化と「市民社会」の変遷

小野寺 研太 著

四六判 上製カバー装  352頁
定価:本体3,400円+税
ISBN 978-4-7531-0326-3 C0010

                  新進気鋭の書き下ろし!

    ― 自由な市民がどのように社会と折り合いをつけて生きるか? ―

本書は、戦後70年の歴史を〈市民社会〉という言葉をキーワードにして、「自由な市民が社会とどのように向き合おうとして来たか」というテーマをめぐる社会認識の歴史です。戦後日本の〈近代化〉をめぐる壮大な思想史として読むことが出来ます。 

☆ 書評 ☆ 「図書新聞」2015年11月21日(土) 恒木健太郎氏 評
☆ ブログ記事 ☆ 〔ウラゲツ☆ブログ〕2015年06月

☆ 記事 ☆ 〔出版ニュース〕2015年07月下旬号 Book Guide

【著者紹介】

小野寺 研太 (おのでら けんた)

1982年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、東京大学大学院総合文化研究科学術研究員および埼玉大学ほか非常勤講師。
主な論文:「内田義彦──戦後啓蒙の「市民社会」論」大井赤亥・大園誠・神子島健・
       和田悠編『戦後思想の再審判』(法律文化社、近刊)。
       「日本における市民社会論の生成──戦時・戦後のアダム・スミス受容と
       その思想的射程」(『社会思想史研究』第34号、2010年)。

       「内田義彦の市民社会論」(『相関社会科学』第19号、2010年)ほか。 

【目次】

 

〈近代〉への葛藤

〈近代〉批判の文化的機制

「市民社会」の存在理由

境界域からの問い

第一章 戦中の市民社会概念――統制経済論と生産力論

一 〈近代〉再編の戦中的文脈

  市民社会と国家の非分離性

  ポスト自由主義時代の統制経済論

二 普遍的〈近代〉への軌道修正

  大河内一男の労働力保全化論

  高島善哉の経済学批判

  「生産力」の思想化

三 生産力論による〈近代〉の思想的編成――スミスとリスト

  労働力の〈近代〉化

  〈近代〉へのキャッチアップ

  経済社会学の構想

  生産力論的〈近代〉の作為性

第二章 「人民」の水平的紺帯――戦後初期の内田義彦

一 講座派マルクス主義と市民社会概念

  講座派の理論的特徴

  内田義彦の思想的前提――大塚久雄・山田盛太郎・レーニン

二 「人民」の「市民社会」

  生産力論再評価への批判

  水平的紺帯の社会像

三 「市民社会」の革新性と保守性

  現代のスミス研究との比較

  経済的自由主義の政治的保守性

第三章 戦後社会の文化変容と市民社会論――六〇年代の内田義彦

一 戦後社会の文化変容

  文化変容の三つの側面

  丸山眞男の持続と変容

二 「市民社会」の主体像

  日本資本主義における「市民社会」

  「科学」する主体の社会主義

三 「市民社会」の歴史哲学

  マルクス歴史理論の研究史

  資本主義の「ポジ」と「ネガ」

第四章 「自治」のリアリズム――松下圭一の思想遍歴

一 「市民」政治学の思想原理

  戦後政治学における「市民社会」的なもの

  「政府」対「社会」の〈普遍〉性

二 「大衆社会」と「二重構造」

  レーニン批判と大衆社会論

  「マス」と「ムラ」をつなぐ「地域」

 

三 一九六〇年代の「集権」と「分権」

  「ニュー・ライト」への対抗言説

  「市民」と「国民」の重なり

第五章 二つの正統派批判――市民社会論的社会主義

一 「西欧」知識人マルクスへの原点回帰

  平田清明のマルクス主義像

  レーニン批判と個体的所有論

  再生産構造の歴史像

  「市民社会」と社会主義の連続面

二 「依存関係」の世界史把握

  大塚史学への違和感

  マルクスの依存関係史観

  複眼的な世界史像

三 「市民社会」的展望への「信頼」

  正統派批判の正当性

  自覚的な「近代」主義

第六章 「市民社会」とユートピア――見田宗介/真木悠介の社会理論

一 〈近代〉認識の転回

  「市民社会」のひずみ

  ユートピア構想と〈近代〉の相対化

二 「歴史」と「構造」

  「最適社会」と「コミューン」の隘路

  〈トナール〉の判断中止

  「市民社会」言説とのずれ

三 複層的社会のメタ・ユートピア

  比較社会学的「判断中止」

  「市民社会」言説の書き換え

むすび

  「つながり」の範型化

  〈近代〉的共同性のアポリア

  両極性を引き受ける

文献

凡例 
 
HOMEへ戻る