本居宣長の生涯 

『古事記伝』の完成に一生を費やした宣長は、また、親思いで子煩悩、恐妻家で、町内の諸行事や歌会にまめに参加する、すぐれて人間的な生涯を送った人でもあった。本書は、言語をとおして人間存在にこだわり続けた本居宣長の基礎的入門である。

宣長の学的達成の秘密を解く鍵はただ一つ。かれの幼少期から死去に至るまでの研学の具体を、ひとつひとつ検証するほかあるまい。地道に、丹念に、その人の歩みとともに、その研究の過程をたどってゆくこと、これこそがかれの学問の内実に迫りうる最も有効な方法であろう。                        (「本書 序章」より)

【著者紹介】
岩田 隆 (いわた たかし)
昭和2年、岐阜県生まれ。名古屋大学文学部卒業。愛知学院短期大学教授・名古屋工業大学名誉教授。
著書:『宣長学論攷』『東海の先賢群像』(正・続)『熱田の宮のうた』など。

【目次】
序章   本書の目論見――「はしがき」に代えて
第一章 男児出生―水分の神の申し子
第二章 志学元服―幼少期の修学と教養
第三章 平安憧憬―『経籍』と『都考抜書』
第四章 青春彷徨―和歌・空想・現実
第五章 儒師景山―契沖学に開眼
第六章 私有自楽―歌学・漢字・医学
第七章 嶺松院会―歌会・講釈・著述
第八章 『紫文要領』―「もののあはれ論」
第九章 県居大人―「松坂の一夜」
第十章 『記伝』起稿―「天地初発之時」
第十一章 学派形成―『草庵集玉箒』
第十二章 古道宣言―『直霊』(「直毘霊」)
第十三章 学的交流―士清・尚賢・久老
第十四章 弟子道麿―美わしき師弟
第十五章 書斎鈴屋―四畳半の自由空間
第十六章 論難応酬―「議論ハ益多く候事也」
第十七章 自画自賛―「敷島の大和心を」
第十八章 五人抹持―古学的治政論
第十九章 古学普及―尾張出講と諸国門入
第二十章 春庭失明―老いたる父の苦悩
第二十一章 著述出版―「何事にもせよ著述を」
第二十二章 『記伝』完成―古学の百科全書
第二十三章 御前講義―和歌山出講と上洛
第二十四章 遺言奥墓―「千世のすみか」
終章 『宇比山踏』を読む―古学とその方法論
あとがき


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