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  2006年07月13日発売

民主主義の逆説

シャンタル・ムフ 著
葛西 弘隆 訳

四六判 上製カバー装 232頁
定価:本体2,500円+税
ISBN 4-7531-0248-3 C0010 
スペクタクルな議会政治が横行し、民主主義が危機に瀕している今日、〈政治的なもの〉とは何かを問う、ラディカル・デモクラシー論の展開。
ロールズ、ハーバマス、ギデンズなどの「合意形成」の政治学に批判的に検討し、シュミットの政治論、ウィトゲンシュタインの哲学から「抗争性」の政治を提唱する――民主主義を鍛え直す画期的な政治思想。

【著者紹介】
シャンタル・ムフ (Chantal Moffe)
ベルギー生まれ。現在、ウェストミンスター大学民主主義研究所教授(政治理論)。フランス、英国、アメリカ合衆国など各地で研究に携わる、エルネスト・ラクラウと共著でポストマルクス主義政治理論を提起し、以後、ラディカル・デモクラシー論を展開している。近年は、非合理主義的アプローチによる政治理論、闘技的民主主義論にとりくみ、ヨーロッパの右翼ポピュリズム、多極的世界秩序に関するプロジェクトにも関わっている。
主要著書:『ポスト・マルクス主義と政治 根源的民主主義のために』(エルネスト・ラクラウとの共著、大村書店、復刻新版、2000年)、『政治的なるものの再興』(日本経済評論社、1988年)。
編著:『カール・シュミットの挑戦』(風行社、2006年)など。

【訳者紹介】
葛西 弘隆 (かさい ひろたか)
1993年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。1999年東京外国語大学大学院地域文化研究科単位取得退学。博士(学術)、現在、津田塾大学学芸部国際関係学科助教授(政治学、思想史)。
主要論文:「デモクラシーと主体性 丸山眞男の民主主義論再考」『思想』1999年2月号。「丸山眞男の『日本』」酒井直樹、ブレット・ド・バリー、伊豫谷登士翁編『ナショナリティの脱構築』柏書房、1996年。

【目次】
序章 民主主義の逆説

第一章 民主主義、権力、「政治的なもの」
 多元主義と近代民主主義
 多元・複数主義、権力、抗争性
 政治的自由主義
 重なり合う合意、あるいは構成的合意
 民主主義と決定不可能性

第二章 カール・シュミットと自由民主主義の逆説
 民主主義、同質性、シティズンシップの境界
 民主主義の包摂/排除の論理
 討議民主主義とその欠点
 多元主義とその限界
 シュミットの虚偽のジレンマ

第三章 ウィトゲンシュタイン、政治理論、民主主義
 普遍主義対コンテクスト主義
 実質としての民主主義、もしくは手続きとしての民主主義
 民主主義的合意と討議的多元主義
 ウィトゲンシュタインと責任

第四章 闘技的民主主義モデルのために
 討議民主主義――その目標
 多元主義からの逃走
 民主主義への忠誠――どちらの?
 「闘技的」民主主義モデルのために

第五章 対抗者なき政治?
 対立と現代デモクラシー
 政治と政治的なもの
 グローバリゼーションを問題化する
 左翼と平等
 新しい左翼のプロジェクト

結論 民主主義の倫理

解題=ラディカル・デモクラシー論の現在
訳者あとがき
 

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