金融恐慌からコモンズへ──資本主義の現在的批判のために(VOL eXtra)
ミッドナイト・ノーツ・コレクティブとその友人たち(高祖岩三郎、木下ちがや、酒井隆史 訳)
思想誌『VOL』の「特別編集版」、VOL eXtra
NYを拠点にし、70年代から活動を続ける理論/アクティヴィズム集団、ミッドナイト・ノーツ・コレクティブによる、金融資本主義分析と来るべき「コモンズ」を基礎にした世界への展望。ネオリベラリズム体制のもとでは私たちは単に無力であるほかないのか? この十数年に世界で起こったさまざまな「叛乱」と金融危機の関係とは? 金融化の世界戦略を明確に問題化し、そこから抜け出すための道筋を示す。
目次
日本語版まえがき
1 過去の恐慌と現在の恐慌
2 ネオリベラリズムの危機
3A 恐慌が生み出す好機への資本の最初の反応
3B 労働者階級の恐慌への対応
4 恐慌における「コモンズ」の構成
5 資本を乗り越える革命的闘争の諸特性
結論 恐慌−戦争−革命
訳者あとがき
著者
ミッドナイト・ノーツ・コレクティブとその友人たち (Midnight Notes Collective and Friends)
1970年代に結成された理論/アクティビズム集団「ミッドナイト・ノーツ」を母型とし、その後さまざまな活動のなかから数冊の著作物、また数多くの地下出版活動を行う。
現在は40人前後のメンバーがいる。日本でも名の知れたメンバーとしては、シルビア・フェデリッチ、ジョージ・カフェンティス、マッシモ・デ・アンジェリス、デヴィッド・グレーバーなど。
訳者
高祖 岩三郎(こうそ いわさぶろう)
1980年渡米。著書に『新しいアナーキズムの系譜学』(河出書房新社)など。
木下 ちがや(きのした ちがや)
1971年生まれ。共訳書に『新自由主義』(デヴィッド・ハーヴェイ著)ほか。
酒井 隆史(さかい たかし)
1965年生まれ。著書に『暴力の哲学』(河出書房新社)など。