久しぶりのContentsの更新となりますが、「緊急事態宣言」発令の日と重なってしまいました。それは偶然ですが、今回の記事はもちろんこの発令と無関係ではありません。弊社より7月〜8月頃に刊行予定の『四つの未来──資本主義以後の世界の諸ヴィジョン』(仮題)の著者ピーター・フレイズ(NY在住)が、3/24に発表したCOVID-19パンデミックについての論考の訳出となります。
今回の世界的な騒動で、まさに「資本主義以後の世界の諸ヴィジョン」を見つめざるをえない状況が至るところで現れているわけですが、そのヴィジョンへと(正しく人びとを)促すことは、「支配諸階級」(フレイズの言う「死の党」)にとっては「世界の終わりに等しい」──。
これからもさまざまな取り繕いによって、グローバル資本主義の「日常」が維持しているかのように虱潰しに蓋をしてまわるのでしょうが、果たしてうまくいくでしょうか。それくらい今回起きていること(これから起きることは)は、おそらく多くの人にとって、根本的にものの捉え方の変更を迫られる出来事となる気がします。
ところで、日本の政府の「ベーシック・インカム」的な発想に対する異様なまでの忌避感にも、「死の党」の名にふさわしい何かを感じざるを得ないですね。
今回もまた酒井隆史さんに大変お世話になりました。本当にありがとうございました。